広報担当者必見、写真の撮り方講座!

会社で広報課に配属されると、やったこともないのにあらゆるシーンで写真を撮らされることが多いと思います。
私はPecogramを設立する前は、企業の社内報や広報誌を撮影することが多かったため、広報担当者さんから写真の撮り方を質問されることがよくありました。
今日はそんな広報担当の皆様に向けて、オススメのカメラ機材や、広報でよくあるシチュエーションでの写真の撮り方について解説していきます!

カメラは安くてもいいから一眼レフを!

広報専用カメラだとコンデジを渡されることもあるかと思います。しかしやっぱり会社に一台は一眼レフカメラを用意しておいた方がいいでしょう。理由は技術的な面ではなく、演出として必要だからです。広報では社員の皆さんの写真を撮らなくてはいけないシーンが数多くあると思います。しかしそんな時にコンデジで構えられても、「あ、その程度の撮影なんだな」とナメらてしまいます。しかし立派な一眼レフカメラを取り出して構えれば、撮られる側も「そんなに本格的な撮影だったんだ」と思い、しっかりとした態度で撮影に向き合ってくれます。

これを読んで「何をくだらないことを…」と思っている人もいるかもしれませんが、意外とこれは大事です!何年も広報担当者さんとお付き合いしてきた私の経験上、一眼レフカメラを使っている人の方が撮影時の社員さんとのコミュニケーション的な問題を抱えている人は圧倒的に少ないですね。

カメラの選び方ですが、とにかく一眼レフカメラであれば何でもいいです。ちなみにミラーレスではなくて、普通の一眼レフカメラです。一眼レフにはフルサイズとAPS-Cの2種類ありますが、フルサイズは全く必要ないのでAPS-C機(CanonのEOS Kissシリーズとか初心者でも使いやすくてオススメです)の中から選びましょう。
あとは軽さや、動画機能の有無、値段の安さを基準にするといいですね。画質に関しては、一眼レフであれば広報撮影に使うには十分すぎるので全く気にしなくて大丈夫です。レンズはあまりこだわる必要はないので、キットレンズでついてくる標準ズームレンズさえ持っていれば問題ありません。

ミラーレスカメラではなく一眼レフを用意しよう

カメラの設定はオートにする

ここで一つクイズです。全くのカメラ初心者と、ちょっと写真を知っている人とはどちらの方がミスカットが多いでしょうか?

実はちょっと詳しいくらいの人が一番危ないんです。これまで出会ってきた広報担当者さんでも、ちょっとカメラに詳しい方ほど失敗しやすい傾向がありました。少しカメラに詳しくなってくると設定をマニュアルにして写真を撮りたくなるものですが、カメラのマニュアル設定は結構難しいです。マニュアル撮影はカメラの仕組みをしっかりと理解できている人以外は使わないほうがいいでしょう。仕事での撮影はやり直しがきかず、失敗できません。設定は必ずオートにして使いましょう。

最近のカメラであれば設定をオートにしておけば誰でも簡単に綺麗な写真が撮れます。ここは素直にオートで撮影しましょう。ただしオート設定で逆光の写真を撮ろうとすると、光の調整が上手くいかないこともあるので逆光はなるべく避けましょう。

シチュエーションごとの撮影方法

ここからは広報でよくある撮影シチュエーションごとに撮影の仕方と注意点を書いていきます。

インタビューカット

社内報では100%出てくると言っても過言ではないインタビューカット。もっとも簡単な撮影の一つですが、素人が撮るとすぐに素人の写真だとバレてしまいます。インタビューカット一枚でも、写真が良くないだけで紙面のクオリティは大きく下がるので気をつけなくてはいけません。

インタビューを撮影するときは基本的に、正面ではなく斜め45度くらいの角度から撮影します。すると取材対象者が誰かと話しているような自然なカットに仕上がります。当然目つむりや半目はNGですが、目だけではなく口も動いているタイミングを狙うようにしましょう。また、目線が下を向いていると暗い人の印象を与えてしまうので、目線を上げてもらうことも心がけます。

手は下に下げている時よりも、動かしている瞬間を撮った方が写真に動きが出て一気にいい写真になります。時にはやらせでもいいので、手を動かしてもらうといいですね。

集合写真

これもよくある撮影ですが、集合写真はミスをしやすい撮影です。集合写真にも数人の集合写真と大人数の集合写真があると思います。少人数の場合であればさほど難しくはないのですが、問題は大人数の場合です。

私の場合はだいたい5人くらいからは二列に並んでもらうことが多いです。あまり大人数で横に並ぶと引いた写真にせざるをえなくなり、一人ひとりの顔が小さくなるからです。二列に並ぶ場合は奇数と偶数で別れると、後列の方が前の方々の間から顔を出すことができるので、顔が重なって見えなくなるということを防ぎやすくなります。

この時に後列の方には、できるだけ前の人との間を詰めてもらうようにしましょう。前列と後列の間の距離が開くとまばらな写真に見えることや、後列の人の顔がボケてしまうといったデメリットが生まれます。

集合写真に限らずですが、人物の写真を撮る時はなるべくレンズをズームよりにして使いましょう。レンズは広角にすればするほど歪みが強くなるという特性があります。集合写真で広角レンズを使って撮影すると、端っこの人の顔がゆがんでしまいます。部屋の広さなどの条件によっても左右されますが、集合写真を撮影するときはできるだけレンズの広角側を使わないようにして写真を撮るようにしましょう。

ポートレート写真

ポートレート写真は難しい部類の撮影になります。ただ撮るだけであれば誰でも出来ますが、綺麗に撮るのは難しい。よくありがちなのが、上で書いたように広角レンズを使って顔がゆがんでしまっている写真です。人物の写真を撮る時にはなるべく距離をとって望遠で撮影しましょう。

写真を撮る上で、被写体の身だしなみも大切です。写真を撮る時には以下のことに注意してみましょう。
・ネクタイが曲がっていないか
・メガネがずれていないか
・髪の毛が跳ねていないか
・前髪が目にかかって汚らしくないか
・ポケットには物が入っていないか(ポケットに物が入っていると、膨らみが目立ってしまいます。)
・スーツのポケットの蓋は出す

身だしなみがきちんとしていないと、汚らしい写真になってしまします。被写体は自分の状態が見えないので、カメラマンが身だしなみをチェックして直してあげましょう。撮影する部屋に手鏡を置いておくといいかもしれません。

またカメラマンをやる以上は声かけをしてあげることがとても大切です。プロのモデルや芸能人であれば撮影慣れしているので、何も言わずともポーズや表情を決めることができますが、広報の撮る被写体は素人です。素人の多くはカメラを向けられるだけで、顔がこわばり動きがぎこちなくなるものです。写真を撮る時は、自分がピエロになりきって相手を上手く乗せてあげることが大切です。声かけの上手い下手だけで、撮れる写真のクオリティは格段に変わってきます。

それから枚数はたくさん撮りましょう。撮影したのが一枚だけで、それがブレていたらどうしますか?万が一撮り直しとなると、社員の皆さんにも迷惑をかけてしまいます。一枚だけではなく、たくさん撮った中で最高の瞬間のものを選んで紙面に使ってあげましょう。

ピントは目に合わせる

ポートレート写真のミスでよくあるのがピンボケです。カメラ側の小さいモニターで見た時にはピントが合っていたように見えても、実はピンボケしているということもしばしばです。ピントは人の目に合うように撮りましょう。

人間は鼻や頭、腕などにピントが当たっていなくても違和感を感じませんが、目にピントが来ていないと、ピンボケしているなぁと感じるものです。写真を撮った後は画像を拡大して、ピントがきちんと合っているか確かめてみましょう。

座談会撮影

座談会も広報ではよくあるシチュエーションの一つですね。座談会は基本的にはインタビューカットの延長上にある撮影です。人が喋っているシーンや手を動かしている瞬間を狙って撮影します。

インタビューカットとは違う点は、被写体が一人だけではなく数人いるという点です。喋っている人だけを撮るのではなく引きで何人か一緒に撮影しておくと、座談会らしい雰囲気が出てきます。その時に聞いている人の肩越しに撮ってみるなど、絵に変化をつけてみるとより良い写真になります。参加者はできるだけ全員撮影して、一人ひとりの登場シーンを作ってあげると喜ばれます。

いろいろな角度から撮影しておく

インタビューでも座談会でも共通して言えることですが、いろいろな角度から撮影しておくことが大切です。なぜなら、全ての写真が同じ向きだとデザインするときに自由度が減るからです。

デザインの基本的な考え方として、ページの外側にくる写真の被写体はページの内側を向いていないといけません(あえてそうしない時もありますが)。そうしないと、写真に写っている人がどこか外を向いて喋っているような違和感のあるページになってしまいます。紙面のレイアウトが確定している場合は、向きを固定にしてもいいですが、決まっていない場合は両方撮影していないと、デザインに制限をかけることになり後が大変です。

イベント・記者会見撮影

イベントや記者会見での撮影も大変です。イベントでは分刻みでのスケジュールで様々なことが起き、それぞれを抑えていかなくてはいけません。本来であればカメラマンさんに依頼して、付きっ切りで撮影してもらうのがベストですが、それが難しい場合は撮り逃さないためにも、一人(場合によっては二人)をカメラマン専任担当にする必要があります。

イベントや記者会見の会場は暗い場合が多々あります。撮影の際にはフラッシュを使って明るくしてあげましょう。カメラ内蔵型のフラッシュでもいいのですが、もしクリップオン型のフラッシュをお持ちの場合はそちらを使いましょう。内蔵型フラッシュよりもクリップオンストロボの方が光量も大きく、光の向きなども調整できるので使いやすいです。ただしクリップオンの場合は単三電池が必要になるので、予備の電池の準備を忘れないようにしましょう。

写真は寄りと引きはもちろん、受付の様子や看板など当日の会場の様子がわかるような記録写真もたくさん撮っておきましょう。後で見返したときに、どのようにイベントや記者会見の準備をすればいいかが視覚的にわかるので、広報の皆さんにとってはとても大切な資料にもなります。

社長撮影はプロにお任せください

どんなに簡単な撮影でも、社長撮影は私たちプロにお任せください。人にもよりますが、社長は恥ずかしがって身内のいうことは聞かない場合が多いからです。写真に写るのが好きだという社長さんにお会いしたことはありませんが、これが仕事の一つだと思えばしっかりと受け答えしてくれるのが社長です。とはいえ、やはり身内の人が撮影するとなると「これも仕事のうち」という認識も薄れます。しかし、ここでプロのカメラマンがしっかりとした機材を持って現れるだけで、社長の表情はグッと引き締まります。

また自分たちで社長を撮影してそれが変な写真になってしまった場合、人によっては「もう写真には映らない!」とスネてしまう可能性もあります。そうなると、プロのカメラマンでもなかなかいい表情を引き出すのは難しくなってしまうので、そうなる前にプロのカメラマンへ依頼をしてください。

Pecogramでは広報向け写真講座も!

Pecogramでは会社案内や公報誌、社内報といった企業撮影の経験が豊富なカメラマンが所属しております。インタビューや座談会の撮影はもちろん、仕事風景や工場撮影など何でもご相談ください。またデザイン業務も同時に承っておりますので、例えば社内報の撮影からデザインを丸っとご依頼いただくことも可能です。

広報担当者向けの写真講座なども個別で行っておりますので、ご希望の方はお気軽にお問い合わせください。

また弊社では、2時間2,3000円〜と格安プランから撮影ご依頼受け付けており、社内インタビューなどの撮影にもご気軽にご依頼いただけます!
社内報や会社案内の撮影がございます際にはいつでもお声がけください!

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